ダストボックス

メンタル安定のための吐き捨て場。

人生の選択

思い返せば間違いだらけの人生だった。


私が自分の意思で選んだはずの最初の就職先で上手くいかず、鬱病を発症して逃げ出した。


今も選んでは間違え、間違えては泣いてばかりいる。



記憶にある中で、最初の選択肢は小学二年の頃だ。


その頃、両親の離婚が決まった。


定番の『お父さんとお母さん、どっちと暮らしたい?』という質問。


私は選べなかった。母親が好きだったから、母親と暮らしたいとは思っていた。


だけど、その質問をしたのは父だったから。


姉は、「学校変わるのが嫌だからお父さんと暮らす」と答えた。


私たちは、父の実家に住んでいた。


質問の矛先が私に向けられて、私は何も答えられずに泣き出した。


そうしたら、結局私と姉はそのまま父の家で暮らすことになり、母だけが出て行った。



もうあれから二十年以上が経つ。それでも、未だに考える。


もしもあの時。私が母親と暮らしたいと言っていたら。


姉とも離れたくないと言っていたら。


離婚してほしくないと泣き喚いていたら。


私の人生は、もう少し良い方向に行っていたんじゃないかって。



片親でも立派に生きている人は大勢いる。


だけど最も身近で、相談相手になりうる母親がいない。


それは間違いなく私の人格形成に大きく影響を与えた。


一人で抱え込んで、誰にも相談できない人間になってしまった。


自分一人で選んだら間違えるのに。




これ以上間違えないうちに、死にたい。


死ぬのは間違いだってはっきりわかるけど、生きてたってどうせ間違えるんだ。


誰にも迷惑を掛けないタイミングを計っている。


でも、そのタイミングが訪れる時は、今ある悩みが全部綺麗になくなった時だ。


その時の自分には、死ぬ理由がない。


だから私は生きて、また人生を間違えるのだと思う。