友達。
友達らしい友達がいたのは、高校時代くらいのものだ。
高校を卒業してからしばらくは付き合いもあったものの、一番仲が良かった友人が結婚して子供を産んでからはすっかり疎遠になってしまった。
嫌いになったわけではない。すごく優しくていい子だと今でも思っている。
友人関係に関しては、全面的に自分が悪い。
優しそうな旦那さんと結婚して、ふたりの子供に恵まれた友人。
片や私は配偶者どころか、彼氏もいない。好きだった仕事で、毎日吐きそうになっている。
高校時代は、私と彼女で何ら違いはなかった。どちらも男の子と付き合うよりも女友達の方が大事だった。よく本や漫画の話をしては笑っていた。
それなのに、今ではこの差だ。
嫉妬というよりも、後ろめたい。
十代の頃から何も成長しておらず、それどころか劣化さえしている自分が情けなくて顔を合わせられない。
こんなはずじゃなかった。可愛い女性になるのはとっくに諦めていたけれど、格好いい大人にならなれると思っていた。
甘ったれのくせに、甘えるのが下手な大人になってしまった。
私は今月で三十になる。未だに甘やかしてくれる誰かが現れるのを、ただ受け身で待っている。「助けて」の一言も言えないままで。
そんな人、いるわけもないのに。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。